米利上げは「近い将来」が望ましい、英国民投票の影響も=ダラス連銀総裁

2016年5月26日(木)07時44分

[ヒューストン 25日 ロイター] - 米ダラス地区連銀のカプラン総裁は25日、連邦準備理事会(FRB)の「近い将来」の利上げを支持する方針を示した。ただ、6月23日に予定される英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票は6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での政策判断に影響するとした。

総裁は講演後に記者団に対し、「経済データがこのまま推移する場合、近い将来の利上げを支持するとこれまでも表明してきている」とした上で、「それは6月でも7月でもないかもしれない。会合ごとに検討する」と語った。

また、6月のFOMC時点で、翌週に控える英国民投票の行方が不透明な可能性は「十分にある」との考えを示した。

総裁は、自身の経済見通しはここ数カ月変わっていないと発言。「われわれは現在から次回のFOMCまでに経済見通しの更新を行う予定だが、現時点で私の見通しは3月時点と基本的に変わっていない」と語った。

大半のFRB当局者は3月時点で、それぞれの経済見通しを踏まえ、年内に2回の利上げが適切、との見方を示唆していた。

カプラン総裁は、自身が年内に何回の利上げが望ましいと思うか、具体的に言及しなかった。ただ、その後の電話で、FRBの年内の利上げ回数を予想することは「嫌い」と語った。

米国の労働市場については、失業率は現在の5%から一段と低下する可能性が高く、完全雇用に近づいているとの見方を示した。

また、金融政策には限界があるため、財政政策が米経済を押し上げる余地はあると指摘。中小銀行に対する「若干の」規制緩和を提案した。

*内容を追加して再送します。

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