日産の山下氏「産業全体の信頼失墜まずい」、三菱自改革に意欲

2016年5月25日(水)23時25分

[東京 25日 ロイター] - 三菱自動車の開発担当副社長に内定した日産自動車元副社長の山下光彦氏は25日、三菱自本社で記者団に対し、日本の自動車メーカーは「一緒になって日本ブランドを作ってきている。1社でも折れ、自動車産業全体の信頼が失われてはまずい」と述べ、「形のうえではリタイヤしていたが最後、何かお役に立てないかと思った」と引き受けた背景について語った。

山下氏は1979年に日産に入社後、ほぼ一貫して開発畑を歩み、2005年から14年まで研究開発担当の副社長を務めた。その後、技術顧問に退いていたが、5月の大型連休前後に日産のカルロス・ゴーン社長から「まだやる気はあるか」と三菱自の開発トップを打診されたことを明かした。

また、「何年経ったら(今回のような不正問題を)過去のことにしてくれるかは非常に難しい。10年、20年かかるかもしれない。信頼回復の指標は見当たらない」として改革の難しさを語る一方、「開発のマネジメントは分かっている」として意欲も示した。

(白木真紀)

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