米事業の立て直しが課題、まずは認知度向上=ファーストリテ社長

2016年5月25日(水)18時15分

[東京 25日 ロイター] - ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は25日、記者団に対し、苦戦している米国事業について「立て直すことと成長することが我々の課題だ」と述べた。まずは、ユニクロというブランドや商品、考え方も含めて知ってもらうことが大事だとの考えを示した。

柳井社長は、今後のユニクロの成長にあたっては、米国市場の立て直しが「一番大事」と指摘し「きょうもこれから米国へ行く」と述べた。ブランドの認知度向上の具体策には言及しなかったが「大都市とその周辺からやっていく。それを各地でやっていく」とした。

柳井社長はデジタルを活用した新しい産業を作るとし「ファーストリテイリングはこれからが成長」と話した。

国内ユニクロについては、2014年、2015年と2年連続で値上げを実施したことが失速の原因となった。週末セールを止め、通常価格をできるだけ安くする方向への戦略転換を行っている。柳井社長は「プライスありきではない」とし「付加価値のある商品をできるだけ低い価格で売る」という同社の姿勢を説明した。

4月の国内ユニクロ既存店売上高は1.3%増となり、3カ月ぶりに前年を上回った。ただ、暖冬の影響を受けた上期のマイナスを取り戻すには至っておらず、9―4月は1.4%減となっている。

(清水律子)

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