米ISM製造業景気指数、4月は予想下回る 安定化の兆しも示唆

2016年5月3日(火)04時41分

[ニューヨーク 2日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が発表した4月の製造業景気指数は50.8と、前月の51.8から低下し、市場予想の51.4を下回った。

内訳の新規受注が低下し、全体を圧迫した。半面、輸出受注が1年半ぶりの高水準に迫り、在庫による足かせが解消する中、製造業をめぐる環境が安定化しつつある兆しも示された。

また、景況拡大と悪化の分かれ目となる50を2カ月連続で上回った。

ナロフ・エコノミック・アドバイザーズの首席エコノミスト、ジョール・ナロフ氏は「製造業は前進しているが、ウサギではなく亀のペースで進んでいる」との見方を示した。

新規受注指数は55.8と、前月の58.3から低下。一方、価格指数は59.0と、前月の51.5から上昇し、予想の52.0を上回った。

雇用指数は49.2と、前月は48.1から上昇し、予想の49.0を上回った。

ISMはまた、今回の統計集計中に在庫が9カ月ぶりの水準に減少したことが報告されたとし、在庫が現時点で「低過ぎる」とみなされる水準に達したことを指摘した。

輸出受注は2014年11月以来の高水準をつけ、世界の需要が上向きつつあることを示唆した。

MUFGユニオンバンクの首席金融エコノミスト、クリス・ラプキー氏は「製造業が好転し、米経済成長が第2・四半期に加速するとの期待が高まった」と語った。

*内容と写真を追加して再送します。

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