前場の日経平均は604円安、急速な円高に警戒感
2016年5月2日(月)11時50分
[東京 2日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比604円03銭安の1万6062円02銭と大幅に5日続落した。外為市場で1ドル106円台前半まで急速に進行した円高を嫌気し、朝方から現物、先物にまとまった売りが先行した。円高による採算悪化が懸念される電機、自動車などの輸出企業の下落が目立った。日経平均は一時690円安まで下落し、4月12日以来約3週間ぶりに節目の1万6000円を下回ったが、大台割れの水準では買い戻しも入り、やや下げ幅を縮小させる展開だった。
米国が議会に提出する為替報告で日本など5カ国・地域の経済政策に懸念を示し、新たに設けた監視リストに載せた。これにより為替介入への思惑が後退。連休中に一段の円高進行も予想されることから、押し目買いも限定的だった。市場では「参加者が少ない中で、値ごろ以外に買う材料は乏しく上値は重い。為替が落ち着かないと日本株の下げ止まり感も出にくい」(カブドットコム証券投資ストラテジストの河合達憲氏)との声が出ていた。
東証1部の騰落数は、値上がり107銘柄に対し、値下がりが1813銘柄、変わらずが30銘柄だった。
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