市場の不安定な動き、中国経済と改革に脅威=元人民銀幹部

2016年3月11日(金)01時55分

[北京 10日 ロイター] - かつて中国人民銀行(中央銀行)の顧問を務めた清華大学の李稲葵教授は10日、中国の株・為替市場の不安定な動きは経済的安定や構造改革にとって脅威と指摘した。

李氏は、国政の助言機関である人民政治協商会議で「株・為替市場の安定化は、転換・向上プロセスにおいて勝利しなければならない厳しい戦いである」とし「金融市場のボラティリティは中国の経済運営、構造転換・向上にとって直接的な脅威だ」と述べた。

株式市場の急落は家計の心理に影響し、消費を抑制するとし、約1億人とされる国内の株投資家のおよそ半数が、1月だけで平均25万元(3万8378.88ドル)失ったとの試算を示した。さらに、株価下落は銀行、保険、信託会社の資産の質にも影響を及ぼすと指摘した。

金融監督体制について、2015年の株式市場支援の過程で欠点があらわになったとし、市場安定化に向け、監督当局を統合すべきと提言した。

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