中国CPI、2月は前年比+2.3%に加速 2014年7月以来の高水準

2016年3月10日(木)12時56分

[北京 10日 ロイター] - 中国国家統計局が10日発表した2月の中国消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.3%上昇し、1月の1.8%から伸びが加速。アナリスト予想の1.9%も上回り、2014年7月以来の高い伸びとなった。

一方、生産者物価指数(PPI)はデフレが続いた。デフレ懸念は、金融政策の追加緩和につながる可能性がある。

2月のCPIの伸び加速は食品価格の値上がりが要因。食品価格は前年比7.3%上昇し、非食品価格は同1.0%上昇した。

統計局の上級統計担当官、Yu Qiumei氏は食品価格の上昇について、主に寒波や旧正月の影響によるものだと指摘した。

ファウンダー・セキュリティーズのチーフエコノミスト、Guo Lei氏は「インフレ率は予想をはるかに上回った」と述べ、「最近の原油価格の反発や食品価格の回復、主要都市の住宅価格上昇が2月のインフレ加速につながった」との見方を示した。

中国は今年のCPI上昇率を前年比3%程度に維持することを目指している。昨年のCPI上昇率は1.4%で、政府目標の3%を大きく下回った。

2月のCPIは全般的に強い数字となったものの、ANZのエコノミストは、食品価格の上昇は一時的で、今後数カ月間CPIは緩やかな水準にとどまるとの見通しを示した。

ANZはリサーチノートで「食品の卸売価格が3月上旬にやや鈍化した」と指摘。「2月の非食品価格は前年比1.0%上昇と1月の伸びを0.2%ポイント下回り、CPIの食品以外の項目に見られるディスインフレーションを示した」としている。

2月のPPIは前年比4.9%低下し、市場予想と一致。国内外の需要低迷と一部セクターの過剰生産能力が背景にある。1月は前年比5.3%低下していた。

*内容を追加しました。

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