各国中銀がマイナス金利を導入する可能性=JPモルガン

2016年2月12日(金)11時36分

[ロンドン 12日 ロイター] - JPモルガンのエコノミストは、世界的にマイナス金利が導入される可能性があるとの見解を示した。

債券買い入れの拡大やフォワードガイダンスによる効果が限定的とし、米連邦準備理事会(FRB)やイングランド銀行(英中銀)でさえ、マイナス金利政策の採用を迫られる可能性があると指摘。金利の下限は多くが想定するよりもかなり低いと結論づけている。

JPモルガンのマルコム・バー、ブルース・カスマン、デービッド・マッキー各氏のリポートによると、FRBは基本的にマイナス1.3%まで、英国はマイナス2.5%、ユーロ圏はマイナス4.5%、日本はマイナス3.45%まで引き下げることができるという。

マイナス金利の状況では、中銀預金金利の最低水準が実質的に市場にとっての既定の参考水準になるとし、「われわれの分析では、これらのスキームの利用で、銀行の収益性を過度に圧迫することなくかなり低い政策金利を設定することが可能なことを示している」と述べた。

バー氏は「マイナス金利政策の国内市場への影響が不透明で微妙な問題のため、各国中銀は慎重に進める可能性が高い」とした上で、米国のリセッション(景気後退)リスクが現実となれば、FRBでさえ検討するだろう、との見解を示した。

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