中国人民銀行、政策を微調整し元の安定維持へ=四半期報告

2016年2月8日(月)07時59分

[北京 6日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は6日、第4・四半期の金融政策報告で、システミックな金融リスクを警戒する一方、金融政策を微調整し、人民元相場の基本的な安定を維持する方針を明らかにした。

また、流動性を適度な水準で維持し、信用と社会総融資の妥当な伸びを可能にすると表明した。

2015年の中国経済の成長率は6.9%と、25年ぶり低水準となった。一方、人民元の下落は、人民銀が追加の景気支援策を近く実施する根拠を形成している。

人民銀は報告書で、時宜を得た政策の微調整を実施し、多様な政策ツールを柔軟に用いることで、適切な流動性の水準と妥当な信用と社会総融資の伸びを維持するとした。

また、人民元レートの上下の柔軟性を高める一方で、金利の管理向上に向けたメカニズムを検討する方針も表明。人民元の管理システムを改善し、「為替レートの設定において市場がより大きな役割を果たすことを認め、元レートの両方向での柔軟性を高め、妥当かつバランスの取れた水準で元の基本的な安定を保つ」とした。

人民銀は、元の流入および流出の経路を拡大すると同時に、国境を越えた資金フローの管理をより慎重に行うとも表明。

また、地方政府の債務で生じるリスクの管理を強化するとした。

構造改革に対しては、中立的で適切な金融環境を創出することを目指す方針を示した。

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