日経平均は3日続落、円高や業績懸念が重し

2016年2月4日(木)15時35分

[東京 4日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続落した。一時1ドル117円台前半へと進んだ円高が嫌気され、輸出関連株を中心に売りが先行。国内企業業績に対する懸念も重しとなった。TOPIXは終値で1月28日以来1週間ぶりに1400ポイントを下回った。

業績予想の下方修正を発表したパナソニックや日立などへの売りが目立ったほか、円高による業績悪化懸念からトヨタなどが軟調に推移。日経平均は前場に、日銀が追加緩和を決定する前の1月29日の前場引け値1万6953円09銭を一時下回った。

中国人民銀行が対ドル基準値を元高方向に設定し、上海総合指数や香港ハンセン指数などアジア株が上昇すると日本株は下げ幅を縮小。ドル/円が118円台を回復したほか、米原油先物が時間外で堅調に推移したこともリスクオフの後退につながった。

もっとも日経平均1万7000円以下を打診買いする程度で、積極的には拾いにくいという。松井証券シニアマーケットアナリストの窪田朋一郎氏は「前日の大幅安に対してリバウンド力が鈍く、投資家心理は冷え込んだまま。一段のドル安/円高も警戒される」述べた。

個別銘柄では、シャープが大幅高。再建スポンサーの選定で、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業に優先交渉権を与え、ホンハイの傘下に入ることで再建を目指すことを決めたと伝わったことが材料視された。

東証1部騰落数は、値上がり322銘柄に対し、値下がりが1541銘柄、変わらずが72銘柄だった。

日経平均

終値      17044.99 -146.26

寄り付き    17071.11

安値/高値   16941.88─17209.56

TOPIX

終値       1388.81 -17.46

寄り付き     1392.43

安値/高値    1382.22─1403.86

東証出来高(万株) 312841

東証売買代金(億円) 28587.03

(杉山容俊)

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