UBSの2015年通期は79%増益、特別配当を発表

2016年2月2日(火)20時48分

[チューリヒ 2日 ロイター] - スイスの金融大手UBSが2日発表した2015年通期決算で、純利益は市場予想を上回る62億スイスフラン(60億9000万ドル)と79%増加し、2010年以来の高水準となった。

市場予想は57億5000万フランだった。繰延税金資産の再評価で、7億1500万フランの税金軽減効果があったという。

第4・四半期の純利益も市場予想を上回り、9億4900万フランを計上した。

UBSは0.25フランの特別配当の支払いを発表し、2015年の期末配当は1株当たり合計0.85フランとすると明らかにした。

一方、主力のウェルスマネジメント事業は第4・四半期に34億フラン(33億ドル)の純流出となった。新興国や欧州市場から資金が流出し、アジアやスイスからの流入分を上回った。

ただ、エルモティー最高経営責任者(CEO)は今年通年で3―5%の純流入になるとの予想は変更しないとした。

エルモティーCEOは、今年前半の相場が不安定になっていることやスイスフランが比較的強含んでいることを挙げ、今年の収入を予想するのはまだ早いと説明。中国では経済成長が鈍化しているものの、投資を増強し、同国の顧客を2倍に増やす方針については継続すると言明した。

さらに「今後数四半期にわたり、中国でのボラティリティに対応する必要があることは明らかだが、トレンドは悪化していない」との見方を示した。

*内容を追加しました。

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