ポルトガル格付け、調整必要ないか動向注視=DBRS

2016年1月30日(土)08時55分

[リスボン 29日 ロイター] - カナダの格付け会社ドミニオン・ボンド・レーティング・サービシズ(DBRS)は、ポルトガルの財政再建目標の達成は困難な恐れがあるとして、格付けの調整の必要があるか見極めるため動向を注視しているとの見解を示した。

DBRSは主要格付け会社の中で唯一、ポルトガルに投資適格級の格付けを付与している。仮にDBRSがポルトガルをジャンク(投機的等級)に格下げした場合、欧州中央銀行(ECB)の資産買い入れ対象から外れることになる。

ポルトガル格付けに関する首席アナリスト、エイドリアナ・アルバラド氏は、2.1%とする政府の成長率見通しは楽観的過ぎ、一部の歳入措置や歳出抑制は不透明と指摘。「そのため国内総生産(GDP)比2.6%とする2016年の財政赤字削減目標は実現できない恐れがある」と述べた。

その上で、格付けに調整の必要がないか見極めるため、ポルトガルの動向を注視するとした。

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