カナダ政策金利据え置き、経済動向見極めへ

2016年1月21日(木)02時48分

[オタワ 20日 ロイター] - カナダ中銀は20日、政策金利を0.50%に据え置いた。昨年第4・四半期の景気が失速したとみる一方、通貨安や過去の利下げ、財政政策に加えて、強さを増す米国需要という追い風が見込まれ、状況を見極めることとした。

原油安が続いたことから、市場は3分の2ほどの確率で利下げを織り込んでいたが、前日夕までにほぼ五分五分の予想に落ち着いていた。

中銀は石油など商品市況の値下がりが経済の足を引っ張るとした上で、昨年10─12月期の成長は失速したと予想。余剰生産能力が吸収され始めるのは今年4─6月期の見込みとした。

その一方で「米国需要の拡大、カナダドル安、緩和的な金融・財政状況が後押しする形で、資源以外の活動への長期的な転換の流れが進んでいる」と指摘した。中銀は昨年7月以降、政策金利を0.5%に据え置いている。

インフレ率については全般的に予想通り推移しており、総合インフレは2017年初頭までに2%程度に伸びると予想。余剰生産能力や今後見込まれる財政措置などを踏まえ「インフレリスクは概ね均衡している」との認識を示した。

  • 1/1

今、あなたにオススメ

今、あなたにオススメ