バズーカと呼ぶかはともかく、追加緩和いつでもできる=黒田日銀総裁

2016年1月5日(火)21時55分

[東京 5日 ロイター] - 日銀の黒田総裁は5日放映されたNHKとのインタビューで、2%の物価目標を達成できなくなるようなリスクが顕在すれば「バズーカと呼ぶかどうかは別として、必要があれば十分な追加緩和はいつでもできる」と述べた。インタビューは2015年12月28日に収録された。

総裁は「日本経済に大きなリスクがあるとは思っていない」としつつ「ブラジルやロシア、中東の一部」などの新興国の状況は「見ておく必要がある」と警戒した。日本経済について「すでにデフレ状況ではなくなっている」が「デフレに戻るリスクがなくなり、『デフレ脱却した』と堂々と言える状況ではない」と指摘した。

物価目標の達成時期は「今のところは2016年度後半と予測している」と表現。「原油価格動向次第で前倒しや後ろ倒しなど若干動く」と付け加え、原油安で遅延する可能性を示唆した。

追加緩和の有無を問われ「現行の政策で十分物価目標を達成できる」と答えたが、同時に「色々なリスクが顕在化すれば、日銀としての約束がある」とし、必要ならば追加緩和を辞さない姿勢を改めて示した。

(竹本能文、伊藤純夫)

  • 1/1

今、あなたにオススメ

今、あなたにオススメ