中国の11月貿易統計、輸出は前年比6.8%減 輸入は8.7%減

2015年12月8日(火)16時21分

[北京 8日 ロイター] - 中国税関総署が8日発表した11月の貿易統計は、輸出が前年同月比6.8%減となり、減少率は市場予想の5.0%を上回った。10月は6.9%減だった。マイナスは5カ月連続。

主要な輸出先では韓国を除くすべての国・地域向けがマイナスとなり、世界的な需要減が浮き彫りとなった。

輸入は同8.7%減。市場予想は12.6%減で、10月は18.8%減だった。マイナスは13カ月連続。

金額ベースでみると、米国、欧州連合(EU)、日本からの輸入はすべてマイナスとなった。オーストラリアからの輸入は2桁減となった。

貿易収支は541億ドルの黒字となった。黒字額は過去最高だった10月の616億4000万ドルからは減少した。

エコノミストや投資家の間では、中国政府に一段の内需刺激策を求める声が強まりそうだ。

コメルツ銀行(シンガポール)のエコノミスト、チョウ・ハオ氏はノートで「中国の貿易統計は引き続き低調で、2015年通年の貿易総額は14年の3.7%増に対して8%減となりそうだ。商品需要を押し下げている製造業のレバレッジ解消過程を反映していることは明らかだ」と指摘した。

一方、堅調な貿易黒字を評価する声もある。

ANZのエコノミストである劉利剛氏とルイス・ラム氏はリサーチノートで「中国の貿易黒字は11月もかなりの額となった。これは資本流出の影響を相殺するほか、人民元の下落圧力を抑えるだろう」と指摘した。

*内容を追加します。

  • 1/1

今、あなたにオススメ

今、あなたにオススメ