ドル上昇継続、原油一段安で資源国通貨売られる=NY市場

2015年12月8日(火)07時33分

[ニューヨーク 7日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して幅広く上昇した。先週4日に発表された11月の米雇用統計が底堅い内容で、米連邦準備理事会(FRB)が来週15─16日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げに踏み切るとの観測が強まっている。

また原油をはじめとする商品価格の低下で資源国通貨が売られたことも、ドルが続伸する支援材料となった。

CMEグループのフェッドウォッチによると、米金利先物市場が織り込んでいる12月の米利上げ確率は約78%。野村セキュリティーズ・インターナショナル(ニューヨーク)の通貨ストラテジスト、チャールズ・サンターノ氏は「FRBの利上げは既成事実のようなものだ」と指摘する

ドルは先週3日に、市場を失望させる結果となった欧州中銀(ECB)の緩和策発表でユーロに対して3%急落したが、その後2連続営業日の上昇となった。

ユーロ/ドルは終盤の取引で0.4%安の1.0843ドル。ドル/円は0.1%高の123.32円だった。

7日の市場では、米債2年物利回りが約2ベーシスポイント(bp)低下の0.931%でドル上昇がいくらか限定的になる場面がある一方、エネルギー株の下落で株式相場が世界的に売られる展開となった。

北海ブレント原油先物市場で1月ものは、7年ぶり安値に近い5%安の1バレル40.73ドルに下落した。

これは石油輸出国機構(OPEC)が先週4日の会合で減産を見送ったためで、この影響でカナダドルは売られ、ドル/カナダドルは11年ぶりの高値を付け、終盤も1%超高の1.3512カナダドルで取引されている。

ドル/ノルウェークローネも、1.6%高の8.6579クローネだった。

またニュージーランド(NZ)ドルは、NZ準備銀行(中央銀行、RBNZ)が10日の政策決定会合で金利引き下げを行う見通しの中売られ、NZ/米ドルは1.5%安の0.6647ドルで取引されている。市場の見方では、RBNZの利下げについてはまだ織り込まれていない。

資源国通貨国の中銀は、景気立て直しのために追加緩和策をとるとみられている。

ドル/円 NY時間終値 123.31/123.36

前営業日終値 123.16

ユーロ/ドル NY時間終値 1.0833/1.0834

前営業日終値 1.0869

*内容を追加しました。

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