利上げに向け慎重なアプローチ必要=ブレイナード米FRB理事

2015年12月2日(水)12時03分

[パロアルト(米カリフォルニア州) 1日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード理事は1日、利上げに向けて緩やかで慎重なアプローチが必要との考えを示した。講演の準備原稿で述べた。

同理事は、米国の中立金利はゼロ近辺で、各国の均衡実質金利も過去よりも低い水準となっており、必要な時に景気を刺激する余地が少なくなっているとの考えを示した。

危機前の数十年間より金利が低いという新たな状態にあり、金融政策の調整において慎重で緩やかなアプローチが必要との認識を示した。

海外の低成長を背景としたドル高で米国の中立金利は低下し、国内の雇用創出も抑えられていると指摘。FRB内でよく使われるモデルでは、ドル高の雇用への打撃を相殺するために、中期的に1%ポイントの利下げが必要になると述べた。

短期借入コストがゼロ近辺の状況では、利上げ再開時期が遅れたり、今後数年の政策金利の変動が緩やかになる可能性があると指摘。ただ、利上げ再開時期について具体的な言及はなかった。

同理事は、インフレが予想以上に進行すれば、金利とバランスシートの両面で対応の余地があるとも発言した。

*内容とカテゴリーを追加します。

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