生鮮・エネルギー除く消費者物価、10月は+1.2%=日銀

2015年11月27日(金)14時51分

[東京 27日 ロイター] - 日銀は27日、生鮮食品とエネルギーを除いた消費者物価(日銀版コアコアCPI)の前年比上昇率が10月にプラス1.2%になったと発表した。9月のプラス1.2%から横ばいだった。

日銀では、2%の物価安定目標の実現に向け、物価の基調的な動きを重視しているが、昨夏以降の原油価格の急落を受けてエネルギー価格の変動が激しくなる中、目安とする生鮮食品を除いた消費者物価指数(コアCPI)では基調が判断しづらくなっているとみている。

このため、コアCPIからエネルギーを除いた指数を総務省が公表している消費者物価指数をもとに独自に試算。これまでは金融政策決定会合の翌営業日に公表する金融経済月報に掲載していたが、今回から総務省発表の当日に前倒しした。

足元ではコアCPIがゼロ%程度での推移を続けているが、日銀版コアコアCPIは着実に伸び率を高めており、日銀が物価の基調は上昇しているとする根拠の1つになっている。

総務省によると、10月の消費者物価の前年比上昇率は、総合がプラス0.3%、コアがマイナス0.1%、食料(種類を除く)とエネルギーを除いたコアコアがプラス0.7%となった。

また、同時に日銀が公表した価格変動の大きい上下10%の品目を除いて算出する「刈込平均値」はプラス0.6%となり、9月と同水準だった。価格が上昇した品目の比率から下落した品目の比率を差し引いた値は39.7%ポイントとなり、前月の43.9%ポイントから低下した。

*内容を追加します。

(伊藤純夫)

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