ビッグデータで予測、日銀追加緩和は当面ない=クレディスイス

2015年11月25日(水)18時32分

[東京 25日 ロイター] - クレディスイス証券は25日、ビッグデータから日銀の金融政策を予測するシステムを開発したと公表した。公表文書から日銀が物価の先行きに対して懸念を深めているか分析する仕組みで、現時点では今後2-3カ月に追加緩和はなさそうだと結論づけている。

開発したのは白川浩道チーフ・エコノミストら。日経会社情報や東洋経済・会社四季報から個別銘柄動向を予測する手法などを参照した。日銀がホームページ上に公表する政策決定声明文と展望リポート、総裁講演、総裁会見の文言を分析し、物価に対するネガティブな表現が多いか少ないかを分析し、物価動向に対する懸念が高まっているかどうかを指数化して図示した。

これによると、白川方明・前総裁時代は、頻繁に追加緩和に踏み切る度に、直前の物価懸念指数が高まっていた形だ。昨年10月の追加緩和は市場・マスコミ関係者の間でほとんど事前に予想されておらずサプライズとされたが、同指数をみると昨年8月以降に急上昇しており、日銀は事前に物価に対する懸念を発信していたと解釈可能だ。

(竹本能文※)

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