サンフランシスコ連銀総裁、「年内利上げが適切」繰り返す

2015年10月7日(水)09時53分

[サンフランシスコ 6日 ロイター] - 米サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁は6日、労働市場はほぼ完全雇用の状態にあるほか、インフレ率が上昇する見通しであるとして、「年内のどこかの時点(sometime later this year)」での利上げが適切だとの考えをあらためて示した。

アーバン・ランド・インスティテュート向けの講演原稿は、ソルトレークシティーとロサンゼルスで先週行った講演と概ね同じ内容となっている。

また同総裁は、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ開始後は若干の混乱が生じる可能性があるとの見解を明らかにし、金融政策の軟着陸は非常に難しいと述べた。

FRBの量的緩和が債券のイールドカーブを1─1.25%ポイント前後押し下げたとの見方も示した。

中国経済の見通しについては「強気だ」と述べ、楽観的な立場を表明。最近の市場の急変動を正当化するような世界経済見通しの根本的な変化はないと指摘した。

さらに同総裁は講演後に記者団に、連邦準備理事会(FRB)は景気判断について市場と対話する必要があるとの見解を示した。市場が利上げを完全に織り込んでいる必要はないとしながらも、「誰も利上げを想定していないという事態は避けるべきだ」と指摘した。

年内の利上げが適切だと考えているウィリアムズ総裁は、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)以降、世界経済の見通しが悪化している兆候はなく、最近の貿易統計は予想よりも悪かったとする一方、消費支出データは自身の予想を上回ったと述べた。

また、労働市場は引き続き改善しているとし、「われわれは基本的に完全雇用の状態にあり、ゴールポストの場所に目を配る必要がある」と述べた。

*内容を追加して再送します。

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