ECB当局者の講演で新規定、クーレ理事発言への批判受け 

2015年10月7日(水)06時51分

[フランクフルト 6日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は、当局者が市場に影響しかねない重要な情報を一部の投資家などを対象とした講演で明らかにしないよう、新たな行動規範を導入することで合意した。

新規定では、市場に影響を与えかねないセンシティブな情報を明らかにできるのは、講演開始時にECBが公表した場合、またはメディア関係者の出席が許されているか、一般に公開されている場合に限るとしている。

クーレ専務理事は5月、ヘッジファンドの運用担当者らが出席する招待客のみの夕食会で、ECBは流動性が低下する夏季を前に資産買い入れを前倒しで行うと発言した。発言内容は翌朝、ようやくECBウェブサイトに掲載されたが、それまでにユーロは急落、株・債券は大幅高となるなど、市場は激しく反応。一部の投資家に有利な情報を与えたとして批判が集まっていた経緯がある。

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