米S&P・ナスダック反落、企業決算シーズン控え警戒感

2015年10月7日(水)06時49分

[ニューヨーク 6日 ロイター] - 米国株式市場は、S&P総合500種とナスダック総合が反落した。減益決算が相次ぐことが見込まれている企業決算シーズンの開始を控え、警戒感が広がっている。

ダウ工業株30種は13.76ドル(0.08%)高の1万6790.19ドル。  ナスダック総合指数は32.90ポイント(0.69%)安の4748.36。  S&P総合500種は7.13ポイント(0.36%)安の1979.92。

ダウ工業株30種は化学大手デュポンの大幅な上昇に支えられてプラスを維持したが、S&P総合500種とナスダック総合指数はバイオテクノロジー株の下落に伴い軟調となった。

セクター別では、S&P主要10業種のうち7業種の指数が下落した。S&Pヘルスケア株指数は2.33%安。このセクターは高い医薬品価格を規制する動きにより圧迫されている。ナスダック・バイオテクノロジー株指数も3.77%下げた。

一方、S&Pエネルギー株指数は原油相場の上昇を受けて2.23%上がった。

個別銘柄ではデュポンが7.67%高。同社はエレン・クルマン最高経営責任者(CEO)が退任すると発表した。

医薬品のファイザーは2.06%安、メルクは2.79%安。両銘柄がS&Pヘルスケア株指数を押し下げた。

飲料・食品のペプシコは1.31%高。四半期決算が市場予想を上回ったうえ、通年の業績見通しを引き上げたことも好感された。

時間外取引ではファストフードチェーンのヤム・ブランズが16%急落。同社の第3・四半期決算は失望を誘う内容だった。

トムソン・ロイターのデータによると、S&P総合500種企業の第3・四半期決算は世界経済をめぐる懸念を反映し、4.2%の減益になると予想されている。これは過去6年間で最大の減益率。

ホライゾン・インベストメント・サービシズのチャック・カールソン最高経営責任者(CEO)は、向こう数週間にわたる四半期決算への株価の反応により、株式相場がここ1カ月に及んだ世界的な金融市場の混乱を経て底を打ったかどうかを示すシグナルが得られる可能性があると述べた。

騰落銘柄数はニューヨーク証券取引所が上げ1675で下げ1357、ナスダックは上げ1233で下げ1554だった。トムソン・ロイターのデータによると、米取引所の合計出来高は約76億株で、過去20営業日平均の74億株を若干上回った。

(カッコ内は前営業日比)

ダウ工業株30種(ドル)

終値         16790.19(+13.76)

前営業日終値    16776.43(+304.06)

ナスダック総合

終値         4748.36(‐32.90)

前営業日終値    4781.26(+73.48)

S&P総合500種

終値         1979.92(‐7.13)

前営業日終値    1987.05(+35.69)

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