ユーロ圏国債利回り低下、米雇用統計後の原油安で=金融市場

2015年8月8日(土)01時17分

[ロンドン 7日 ロイター] - 7日のユーロ圏金融・債券市場では、国債利回りが低下。米雇用統計が底堅い内容となったことで9月利上げの可能性は残るとの見方が広がり、ドルが上昇、原油価格は下落し半年ぶりの安値を更新した。

7月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が21万5000人増と、市場予想の22万3000人増にほぼ沿った数字となった。失業率は前月から横ばいの5.3%で、7年ぶり低水準を維持した。統計を受け、独10年債利回りは一時的に小幅上昇したものの、その後は原油価格の値下がりを受け、インフレ期待を意識した取引となった。直近の利回りは4ベーシスポイント(bp)低下の0.67%。

INGのシニア金利ストラテジスト、マーティン・ファンフリート氏は「原油が安値を更新したことで市場では雇用統計よりも商品(コモディティ)市況が注目された。欧州市場での材料は足元ほぼ商品市況一色となっている」と述べた。

他のユーロ圏債利回りも3─4bp低下。スペイン10年債は1.90%、イタリア10年債は1.85%。

ドイツの経済統計がさえない内容だったことも国債利回りの低下につながった。6月の鉱工業生産は前月比1.4%減で、予想外の減少となったほか、6月の輸出も前月比1.0%減少し、予想以上のマイナスとなった。

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