中国7月製造業PMI改定値47.8に下方修正、2年ぶり低水準

2015年8月3日(月)16時21分

[北京 3日 ロイター] - 財新/マークイットが3日発表した7月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は47.8で、速報値(48.2)から下方修正され、2013年7月以来、2年ぶりの低水準となった。6月(49.4)から低下し、景況改善と悪化の分かれ目となる50を5カ月連続で下回った。新規受注指数が低下した。

国家統計局が1日発表した7月の製造業PMIも横ばい予想に反して6月(50.2)から50.0に低下しており、今回の下方修正を受けて、さらなる景気刺激策が早急に必要との見方が強まっている。

財新発表の7月製造業PMIは、構成項目である新規受注指数が50を割り込んだ。生産指数は47.1と3カ月連続で50を下回ったほか、ここ3年半余りで最悪の水準となった。

雇用指数も21カ月連続で50を下回り、販売価格指数は6カ月ぶり低水準に落ち込んだ。

INGのエコノミスト、ティム・コンドン氏は財新PMI発表前、7月初めの中国株式市場の混乱が経済活動を冷え込ませたと指摘する一方、異例の株価支援策が奏功して数週間以内に株価急落に歯止めが掛かる場合には製造業の停滞は一時的で済む可能性があるとも述べていた。

一部のエコノミストは、7月に製造業の盛んな浙江省と広東省が悪天候に見舞われたことも生産を押し下げた可能性があると指摘。

また株安は中国の消費に影響しないことがこれまでに示されているとの見方もある。キャピタル・エコノミクスのジュリアン・エバンス・プリチャード氏は、株価が上昇した2007─08年と最近の市場の動きに言及し「株式市場が急上昇していた時、消費は上向かなかった」と述べた。一方、中国の小売消費は2007─08年に株価が急落した後に加速したと説明した。

世界の需要低迷が引き続き中国輸出の重しになる中、プリチャード氏のような市場関係者は、政府によるインフラ支出拡大や追加緩和が向こう数カ月の消費を下支えするとの見方を示している。

*内容を追加します。

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