米国株式は続伸、FOMC声明受け

2015年7月30日(木)06時48分

[ニューヨーク 29日 ロイター] - 29日の米国株式市場は続伸。米連邦準備理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)後に公表した声明で、金利を据え置くとともに米経済と雇用市場は引き続き力強さを増しているとの認識を示した。

ダウ工業株30種は121.12ドル(0.69%)高の1万7751.39ドル。

ナスダック総合指数は22.52ポイント(0.44%)高の5111.73。

S&P総合500種は15.32ポイント(0.73%)高の2108.57。

FRBは声明で米経済やインフレに言及したが、利上げは9月かあるいは12月とする一般的な予想に大きな修正を迫る内容ではなかった。事実上のゼロ金利政策の維持も予想通りだった。

スコシアバンク(ニューヨーク)の米金利ストラテジー部門の責任者、ガイ・ヘイズルマン氏は「声明は、緩やかに改善している米経済情勢についての見解をアップデートするだけにとどめようとしている」と指摘。「FRBは既に不安定になっている市場に余計なボラティリティが生じないように心掛けた」と述べた。

S&P総合500種はエネルギー株指数が1.28%上昇するなど、主要10セクターがすべて値上がりした。

個別銘柄では、防衛大手ゼネラル・ダイナミクスが好調な決算を手掛かりに3.93%上昇。ノースロップ・グラマンやスピリット・エアロシステムズ・ホールディングス、ロッキード・マーチンなど他の航空関連銘柄も買われた。

化学のサイテックは27.06%急伸。ベルギーの同業ソルベイからの買収提案に合意したことが好感された。

半面、短文投稿サイトのツイッターは14.5%急落。月間アクティブユーザー数が2013年の上場以来の低い伸びにとどまったことが嫌われた。

トムソン・ロイターのデータによると、アナリストは今決算シーズンが半ばを越えた時点で、S&P総合500種企業全体の利益は0.8%増加する一方で、売上高は3.9%減少すると予想している。

決算全体は増益が見込まれるが、株価水準については懸念がくすぶっている。スターマインのデータによると、S&P総合500種構成銘柄の向こう12カ月の業績見通しに基づく株価収益率(PER)は16.9倍近くと、過去10年の中央値の14.7倍を上回っている。

BATSグローバル・マーケッツのデータによると、米取引所の合計出来高は約72億株で、月初来平均の67億株を上回った。

騰落比率はニューヨーク証券取引所が2.69対1、ナスダックは1.28対1だった。

(カッコ内は前営業日比)

ダウ工業株30種(ドル)

終値         17751.39(+121.12)

前営業日終値    17630.27(+189.68)

ナスダック総合

終値         5111.73(+22.52)

前営業日終値    5089.21(+49.43)

S&P総合500種

終値         2108.57(+15.32)

前営業日終値    2093.25(+25.61)

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