コマツの4─6月期営業利益は2割減、中国の建機需要低迷で

2015年7月29日(水)17時48分

[東京 29日 ロイター] - コマツが発表した2015年4─6月期連結業績(米国会計基準)は、営業利益が前年比21.7%減の497億円となった。売上高は同3.1%減の4461億円。

中国市場での第1・四半期における建機・鉱山機械の需要が前年同期比50%減となり、減収減益につながった。

東京都内での決算説明会で常務執行役員の稲垣泰弘氏は、「春節後の需要の盛り上がりがほとんどなかった」と指摘。第2・四半期以降は「需要の落ち込み幅は小さくなっていくと思われる」としつつ、「市場の回復の兆しはまだ見えていないが、政府による景気刺激策が強化される可能性もある。注意深く状況をみていきたい」と述べた。

建設機械・車両部門の地域別売上高で、中国は202億円となり、前年同期比42.7%減。アジア・オセアニアは同13.1%減の800億円となった。半面、北米は同34.6%増の831億円と堅調に推移。国内は同3.3%増の680億円だった。

中国では、需要の縮小に合わせてすでに生産能力の調整などを進めているという。「非常にマーケットが悪いなか、債権の回収などを考慮し政策的に顧客を選んで販売している」(稲垣氏)とし、シェアは追わない方針。現地では固定費削減に向けた取り組みも進めていくとしている。

16年3月期の通期業績予想は据え置いた。売上高は1兆8800億円(前年比5.0%減)、営業利益は2210億円(同8.7%減)の見通し。トムソン・ロイターのスターマイン調査によると、アナリスト23人の今期営業利益予想コンセンサスは2408億円で、会社計画はこれをやや下回っている。

*内容を追加しました。

(長田善行)

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