ユーロ圏国債利回り低下、弱いPMIや原油安で緩和期待=金融市場

2015年7月25日(土)02時38分

[ロンドン 24日 ロイター] - 24日のユーロ圏金融・債券市場は、国債利回りが総じて低下した。7月のユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)が悪化し、原油価格がおよそ4カ月ぶりの安値に沈んだことで、欧州中央銀行(ECB)に対し金融緩和継続への圧力が強まった。

7月のユーロ圏総合PMI(速報値)は53.7と、4年ぶりの高水準となった前月の54.2から低下したほか、市場予想の54.0も下回った。ギリシャの債務危機が重しとなった。

また昨年4月以来の低水準となった7月の中国製造業PMIや、6月の米新築1戸建て住宅販売が7カ月ぶりの水準に落ち込んだことも、国債需要を下支えた。

独10年債利回りは5ベーシスポイント(bp)低下し、3週間ぶりの水準となる0.66%をつけた。

通常なら弱い指標でリスク回避姿勢が強まるが、ECBの緩和期待を背景に、低格付けの南欧諸国の国債利回りも低下した。

イタリア、スペイン、ポルトガルの10年債利回りは4━7bp低下のそれぞれ1.88%、1.92%、2.54%をつけた。

アイルランド10年債利回りは9bp低下の1.29%と、好調が目立った。債務管理庁が国債の買い戻しや交換を通じて2018年━2020年の資金ニーズを軽減する可能性があると発表したことが支援材料。

半面、ギリシャ国債は全体の流れに逆行。10年債利回りは3bp上昇の11.50%となった。

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