米株1%超下落から持ち直す、原油下げ止まりなどで

2015年7月8日(水)06時29分

[ニューヨーク 7日 ロイター] - 7日の米国株式市場は、不安定な展開となる中、反発して引けた。S&P総合500種は中国の景気減速やギリシャ問題への懸念から一時1%超下落したが、午後に入り原油価格が持ち直したことで、エネルギー株が値上がりした。

ダウ工業株30種は93.33ドル(0.53%)高の1万7776.91ドル。

ナスダック総合指数は5.52ポイント(0.11%)高の4997.46。

S&P総合500種は12.58ポイント(0.61%)高の2081.34。

S&P500種の主要10セクターのうち9セクターが値上がりした。エネルギー株が0.9%上昇したほか、公益株も2.48%高となった。

原油価格は朝方に3.7%下げる場面があったものの、その後戻り歩調になった。ウェドブッシュ・エクイティ・マネジメントのスティーブン・マソッカ最高投資責任者は「原油が下げ止まり、エネルギー株が反発して主要株価指数を押し上げた」と指摘した。

半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は15.4%下落。パソコン需要低迷を理由に第2・四半期売上高見通しを引き下げたことが嫌気された。

同業のエヌビディアやインテルもそれぞれ1.9%安、0.5%安となった。

この日は原油安が一服したとはいえ、中国の経済状況や株価下落をめぐる不安感を背景に、最近は銅や石炭、天然ガス、鉄鉱石といったコモディティ市況が年初来の低水準に沈んでいる。

一方、ギリシャ問題では、同国による新たな財政再建策の正式提示が8日に持ち越された。

こうした中国やギリシャに関する不透明感は、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを見送るか、少なくとも利上げペースを遅くする理由になるのではないか、との声も一部投資家から出ている。

騰落銘柄数はニューヨーク証券取引所が上げ1837で下げ1248(比率は1.47対1)、ナスダックは下げ1636で上げ1150(1.42対1)だった。

BATSグローバル・マーケッツのデータによると、米取引所の合計出来高は約86億株で、過去5営業日平均の69億株を大きく上回った。

*内容を追加します。

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