イオン、英テスコのマレーシア事業の買収に関心=関係筋

2015年7月7日(火)20時17分

[クアラルンプール 7日 ロイター] - イオンが、英小売り大手テスコのマレーシア事業の買収に関心を持っていることが分かった。関係筋がロイターに対し明らかにした。事業価値は9億ポンド(14億ドル)程度とみられ、実現すれば同社はマレーシア最大のハイパーマーケット運営企業となる見通しだ。

イオンは、マレーシアですでに28軒のハイパーマーケットを展開。2020年までに、さまざまな店舗形態により100軒の新規出店を目指すという。

イオンは、国内市場がデフレや人口減少により縮小する中、急速な経済成長により消費者の購買力が大きくなっている東南アジア地域で事業拡大を目指している。2012年には仏カルフールのマレーシア事業を2億5000万ユーロ(2億7508万ドル)で買収。さらに14年にはタイで電子マネー事業に乗り出した。

一方のテスコは、韓国事業の売却など、基軸市場回帰の姿勢をみせている。マレーシア事業については、売却方針を表明していない。

関係筋は、イオンとの協議は「まだ初期段階」にあるといい、「テスコの韓国事業売却などが完了してから発表になるのではないか」と話した。

イオンの広報担当者は、テスコと協議をしていないと述べた。テスコはコメントを控えた。ただ別の関係筋によると、イオンは複数の投資銀行に買収に関する助言業務について問い合わせたもよう。アドバイザーはまだ決定していないという。

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