ギリシャ連立与党4議員造反、首相の反緊縮に反対

2015年7月4日(土)01時43分

[アテネ 2日 ロイター] - ギリシャのチプラス首相率いる急進左派連合(SYRIZA)と連立を組む「独立ギリシャ人」の議員4人は、5日の国民投票で緊縮策の受け入れを拒否するよう呼びかける首相に反対する姿勢を表明した。

チプラス政権が議会で過半数を握るには「独立ギリシャ人」の13票が必要となる。

ギリシャではこの日も銀行は休業。1日の現金の引き出しが60ユーロに制限されるなか、4人の議員は、国民投票で緊縮策の受け入れ拒否を呼びかけるチプラス首相はユーロ圏離脱を余儀なくされる破滅的な道にギリシャを導いていると批判した。

このうちコスタス・ダマボリティス議員は国内テレビに対し、「緊縮策は痛みを伴うものだが、これを拒否することはドラクマの再導入を意味し、つまりはギリシャが直ちに破滅することを意味している。こうしたことには合意したくない」と述べた。

バシリス・コカリス議員は、銀行の休業を命じるために議員に選出されたわけではないとし、5日の国民投票の中止を求めた。このほか、ディミトリス・カメノス議員は、欧州におけるギリシャの役割は「交渉できる種類のものではない」と述べた。

ただSYRIZA幹部は、チプラス政権が議会で過半数を失う恐れはないとしている。

国民投票で緊縮案の受け入れ賛成が多数となれば、チプラス首相は辞任する意向を示唆している。受け入れが否決されればチプラス政権にとり勝利となるが、新たな支援をめぐる債権団との交渉は一段と難航すると予想されるため、ギリシャは欧州中央銀行(ECB)に対し債務不履行を起こし、結果的にユーロ圏からの離脱を余儀なくされるとの見方が出ている。

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