NY市場=ドル下落、期待外れの米雇用統計で

2015年7月3日(金)06時57分

[ニューヨーク 2日 ロイター] - 2日のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して下落した。朝方発表された6月の米雇用統計の内容が期待外れに終わり、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ時期が2016年にずれこむとの観測が広がった。ただ、5日に予定されているギリシャ国民投票を控えて市場の警戒感が増すなか、ドルの下げは限定的だった。

6月の米非農業部門雇用者数は22万3000人増で、市場予想の23万人増を下回るとともに、4月と5月分の数字が合計6万人下方修正された。また労働参加率は62.6%で、1977年10月以来の低水準だった。

終盤のドル/円は0.05%安の123.11円。ユーロ/ドルは0.22%高の1.10775ドルでの取引となっている。また直近のドルの主要6通貨に対するドル指数は0.18%安の96.139。

オアンダ(トロント)のシニア通貨ストラテジスト、アルフォンソ・エスパルザ氏は「予想を下回る雇用統計の数字は、FRBの年内2回の利上げ予想を間違いなくしぼませるものだ」と指摘した。

CMEフェドウォッチによると、雇用統計発表後の米短期金利先物市場では、来年1月の利上げ開始観測が織り込まれている。

アナリストによれば、市場は5日に予定されているギリシャの国民投票の結果待ちで、さらに3日が独立記念日で休場となることもあり、2日の取引は動意薄となった。

一方、INGキャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の外為部門ディレクター、レーン・ニューマン氏は「ギリシャのユーロ圏離脱があるなら、影響がどこまで広がるのか予想もつかない」と語った。

ドル/円    終値   123.04/07

始値   123.68/71

前営業日終値   123.16/19

ユーロ/ドル  終値   1.1083/86

始値   1.1051/56

前営業日終値   1.1052/57

*内容を追加しました。

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