日経平均は7日続伸、円安進行を好感 15年1カ月ぶり高値に

2015年5月25日(月)15時35分

[東京 25日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は7日続伸。外為市場でドル/円が121円台後半まで円安が進行したことを支えに、輸出関連株が堅調に推移した。連騰への警戒感が続くなかでも海外投資家からの資金流入期待などが優勢となり、5月21日に付けた年初来高値を更新。2000年4月14日以来、約15年1カ月ぶりの高値で取引を終えた。

日経平均の7連騰は昨年11月28日─12月8日以来となる。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が年内の利上げを示唆したことで、前週末の米国株は下落。一方でドル高/円安が進行したことを受け、朝方の東京市場では主力株などで買いが先行した。

「今晩の米国市場が休場となるため、中長期資金としては海外波乱を気にせず買いを入れられる」(国内証券)との声も聞かれた。日米の金融政策の方向性の違いから、日本株に対する海外投資家からの資金流入期待が改めて意識され、高値圏を維持。後場後半に関東地方で強い地震が発生したことを受け、指数は2万0300円台前半まで上げ幅を縮小する場面があったが、その後は持ち直し、相場全体への影響は限定的なものとなった。

明治安田アセットマネジメントの取締役執行役員・小泉治氏は「4月以降、出遅れ感があった輸出関連株が円安進行を受けて買われた。また国内企業業績の予想もある程度の伸びが見込まれている」と指摘。日本株に対する持たざるリスクへの意識に加え、株主総会シーズンまでは株主還元策の強化など「上に振れる話が出やすい」ことも、相場の下支えとなっているとの見方を示している。

個別銘柄ではアイロムホールディングスがストップ高比例配分となった。同社は25日、子会社がiPS細胞の作製方法に関する技術について米国と日本で特許を取得したと発表した。事業拡大への期待から買い注文が集中した。

半面、プリマハムが軟調。同社は22日、公募増資と第三者割当増資により最大約101億円を調達すると発表した。新株発行による1株利益の希薄化や需給悪化などが懸念された。

東証1部騰落数は、値上がり1073銘柄に対し、値下がりが656銘柄、変わらずが155銘柄だった。

日経平均

終値      20413.77 +149.36

寄り付き    20331.92

安値/高値   20318.54─20417.77

TOPIX

終値       1659.15 +11.30

寄り付き     1655.8

安値/高値    1653.17─1660.37

東証出来高(万株) 205248

東証売買代金(億円) 21467.52

(長田善行)

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