米国株は反落、FRB議長発言で利上げ意識

2015年5月23日(土)07時32分

[ニューヨーク 22日 ロイター] - 22日の米国株式市場は反落して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長が、市場の見方に沿う形で年内に利上げする姿勢を示し、金利引き上げに伴う景気へのマイナス効果が意識された。

S&P総合500種指数は4.76ポイント(0.22%)安の2126.06で取引を終えた。

ダウ工業株30種平均は53.72ドル(0.29%)安の1万8232.02ドルで取引を終えた。

ナスダック総合指数は1.43ポイント(0.03%)安の5089 .36だった。

週間ではS&Pが約0.2%、ナスダックが約0.8%の上昇となった一方、ダウは約0.2%低下した。

FRBのイエレン議長はこの日の講演で、経済が予想通り一段と改善すれば 年内の利上げ開始が適切との考えを表明した。その上で、金利が正常な水準に戻るまでには数年かかると述べた。

ボルトン・グローバル・アセット・マネジメントのチーフテクニカルストラテジストであるブルース・ザロ氏は「イエレン議長と連邦準備制度の幹部たちはとても注意深く(利上げに向けた)動きを振り付けてきたと思う。最近では最も(政策意図が)周知された利上げではないか」と指摘し「彼らは市場の反応を気にしている」と述べた。

朝方発表された4月の消費者物価指数(CPI)は、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数が2013年1月以来の大きな伸びを示した。

マイクロソフトは1.1%安。米顧客管理ソフト大手セールスフォース・ドットコム買収に向け協議に入ったものの買収額で合意に至らなかったとの報道が嫌気された。セールスフォース・ドットコムは2.9%上昇した。

航空機大手ボーイング< BA.N>は1.7%下落した。カナダの重工大手ボンバルディアがジェット旅客機「Cシリーズ」の第3モデルを検討しているとの報道で、競争激化が懸念された。

この日は米国のメモリアルデーに伴う3連休を前に商いが薄かった。BATSグローバル・マーケッツによると、米取引所の合算出来高は約49億株で、 今月の平均である62億株を下回った。

騰落銘柄数は、ニューヨーク証券取引所が下げ1922で上げ1085(比率は1. 77対1)、ナスダックは下げ1566で上げ1177(1.33対1)だった。

(カッコ内は前営業日比)

ダウ工業株30種(ドル)

終値          18232.02(‐53.72)

前営業日終値    18285.74(+0.34)

ナスダック総合

終値          5089.36(‐1.43)

前営業日終値    5090.79(+19.05)

S&P総合500種

終値          2126.06(‐4.76)

前営業日終値    2130.82(+4.97)

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