タカタ、エアバッグ欠陥認め全米で3400万台リコールへ

2015年5月20日(水)06時48分

[ワシントン/デトロイト 19日 ロイター] - タカタが約3400万台の車両に搭載されたエアバッグインフレーターの問題に伴う欠陥を認め、米国でリコールを実施することで合意したと、米道路交通安全局(NHTSA)が19日発表した。

米自動車業界のリコールとしては史上最大となる。

タカタとNHTSAによると、自動車メーカー11社が製造した車両に搭載された運転席および助手席側エアバッグがリコールの対象となる。リコール台数は、これまでに実施されている1660万台からほぼ倍に拡大する。

タカタの高田重久会長兼最高経営責任者(CEO)は声明で、NHTSAとの合意が将来に向けた明確な道筋を示すことになるとのコメントを示した。

NHTSAは「欠陥のあるタカタ製エアバッグインフレーターの交換を取りまとめ、優先させる」とした。

フォックス米運輸長官は「すべてのエアバッグが交換されるまで、われわれの作業は終了しない」と述べた。また、NHTSAが、規制当局による調査や監視などに協力するようタカタに同意することを命じたとも明らかにした。

ケリー・ブルー・ブックのアナリスト、アクシェイ・アナンド氏は「かなりの時間がかかったが、タカタはついにエアバッグ問題を認めたようだ」とし、「今回の大規模リコールはどの業界においても前例のない規模」と語った。

エアバッグ業界の調査を手がけるバリアント・マーケット・リサーチのスコット・アップハム社長は、タカタおよび自動車メーカーが負担するリコール関連費用が40億─50億ドルに上ると推定する。

これほどの大規模リコールに伴い、交換用エアバッグインフレーターをどのように製造するかとの質問について、ホンダの広報担当からコメントを得られていない。業界関係者は、タカタの競合他社から交換部品を入手する方向に動いているという。

*内容を追加して再送します。

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