カブドットコム証へ行政処分勧告、システム管理に問題=監視委

2015年5月15日(金)17時42分

[東京 15日 ロイター] - 証券取引等監視委員会は15日、カブドットコム証券に対して行政処分を行うよう金融庁に勧告したと発表した。検査の結果、システム障害の管理が極めて不適切な状況にあるなどの問題点が認められたため。

監視委によると、カブドットコム証券はシステム管理に問題があり、システム障害の件数や顧客への影響など障害の全体像が把握できない状況にあった。発生日時や事象の異なる複数のシステム障害が1件にまとめられ、実際に起きたシステム障害件数より大幅に少ない件数が執行役等に報告され、執行役等もこれを容認していた。さらに、金融庁長官に報告すべき多くのシステム障害が報告されていなかった。

このほか、システム開発の管理上の不備や内部監査の機能不全も確認された。

金融ビジネスのシステム依存度が高まるなか、カブコム証のシステム管理は法令が求める水準に達しておらず、当局への報告や顧客へのタイムリーな情報開示もなされていなかった。監視委は、監督行政や投資家保護の観点から問題があると判断し、行政処分の勧告に踏み切った。

(和田崇彦)

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