日経平均は3日ぶり反発、主力株に買い戻しの動き

2015年4月2日(木)11時55分

[東京 2日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反発した。直近の下げの反動で主力株を中心に買戻しの動きがみられ、前日終値比で一時290円超高。1万9300円台を回復する場面があった。

金融セクターや陸運、内需関連などが堅調に推移した。ただ週末に米雇用統計の発表を控え、高値圏では利益確定売りに押された。

1日の米国株式市場では予想を下回る経済指標などが重しとなり、主要株価3指数が下落。外部環境に買い手掛かり材料が乏しいなか、朝方の東京市場はシカゴの日経平均先物にさや寄せする形となり、買いが先行した。

日経平均は前日に2カ月ぶりに下抜けた25日移動平均線(1万9178円21銭=2日前引け時点)を1日で回復。TOPIXコア30構成銘柄のうち、新日鉄住金を除く29銘柄が上昇した。業種別ではゴム製品のほか、陸運、銀行などの上げが目立った一方、鉄鋼業や空運業は下落した。

もっとも前日の東京市場では先物の売買が膨らみ、1日時点で東証の空売り比率は36%台まで上昇。「短期筋が売り切った印象だ。きょうは直近の下落に対する反動高であり、買い戻しが中心」(国内証券)との見方が出るなか、1万9300円台を回復した後は伸び悩んだ。「需給面での期待も継続しているが、週末に米雇用統計の発表を控えている。利上げの方向性などを見極めたいとの姿勢が広がりやすい」(丸三証券・経済調査部長の安達誠司氏)との指摘も出ている。

個別銘柄ではエムアップやエイチームなどLINE関連株が高い。2日付の日本経済新聞で、無料対話アプリのLINE(東京都渋谷区)が東京証券取引所に新規株式公開(IPO)の手続きを再申請したと報じられ、材料視された。

またソニーが続伸。保有するオリンパス株の半数をJPモルガン証券に売却すると前日に発表。2日の寄り付き前には譲渡価額が718億円となると発表した。今後の成長に向けた財務施策が評価された。一方、オリンパスは続落となった。

東証1部の騰落数は、値上がり1411銘柄に対し、値下がりが341銘柄、変わらずが125銘柄だった。

日経平均

前場終値 19275.98 +241.14

寄り付き 19141.93

安値/高値 19115.14─19331.26

東証出来高(万株) 111318

東証売買代金(億円) 12380.53

(長田善行)

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