中国が預金保険制度を5月導入、金利自由化へ一歩前進

2015年4月1日(水)01時13分

[北京 31日 ロイター] - 中国国務院(内閣に相当)は31日、銀行の預金保険制度を5月1日から導入すると発表した。

預金保険制度は20年前から議論されてきたが、昨今の景気減速で銀行の不良債権が膨らむなど、金融市場での緊張が高まるなか、同制度の速やかな導入が必要と判断した。また金利自由化に向けても一歩前進した。

国務院がウェブサイト上に掲載した文書によると、銀行が破綻した際、最大50万元(8万0658ドル)が保証される。これは預金者の99.6%が全額を保護される計算。人民元預金だけでなく、外貨預金も保証の対象となる。また政府は経済や金融のリスクに応じて保証額を調節することが可能としている。

制度の運用のため、各銀行は中国人民銀行(中央銀行)が運営する預金保険基金に預金保険料を納める。保険料は各行の預金構造やリスク管理の状況や経済情勢などを基にケースバイケースで決定する。

同基金は国債や中銀手形など優良債券への投資が可能。

国務院は預金保険制度が「預金者の正当な権利や利益を保護し、金融リスクを防ぎ和らげるほか、金融の安定を維持する」と説明した上で「銀行は今後、自らの損失や利益に責任を持たねばならない」と指摘した。

*内容を追加して再送します。

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