日経平均は反発、内需株が相場をけん引

2015年3月30日(月)11時51分

[東京 30日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は反発。上げ幅は100円を超えた。朝方発表の2月鉱工業生産指数速報が予想を下回ったことで、寄り付き後はマイナス圏で推移する時間帯もあった。

しかし、海外株式市場や為替相場など外部環境が落ち着いていたことや、国内景気への期待感が相場の支えになり、前場中ごろから戻りを試す展開となった。

経済産業省が30日発表した2月鉱工業生産指数速報は前月比3.4%低下となった。ロイターの事前予測調査では前月比1.8%低下と予想されていたが、発表数値は予想を下回った。これを受けて自動車、電機などの輸出株は総じて軟調だったが、国内景気の先行き期待が根強く、食品、小売、不動産などの内需系銘柄が買われて相場をけん引した。3月期末の配当権利取りは終了したが、公的マネーが買い余力を残しているとみられるなど好需給の持続も安心感につながった。

市場では「今週は経済指標の発表も多く動きにくいが、投資家はキャッシュ比率が高まっている状況だ。日柄調整を経た後に再度上値を試す展開だろう」(中銀証券本店営業部次長の中島肇氏)との声が出ていた。

個別銘柄では、キッコーマンが反発。2015年3月期の連結営業利益が247億円前後と従来予想水準を確保し、7年ぶりに過去最高を更新すると報じられたことを材料視した。半面、gumiが続落。27日、100人程度の希望退職者を募集するとともに一部のブラウザゲーム資産を譲渡することを発表し嫌気された。

東証1部の騰落数は、値上がり869銘柄に対し、値下がりが895銘柄、変わらずが110銘柄だった。

日経平均

前場終値 19387.21 +101.58

寄り付き 19295.21

安値/高値 19227.29─19416.2

東証出来高(万株) 110083

東証売買代金(億円) 11824.94

(河口浩一)

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