NY市場サマリー(20日)

2015年2月21日(土)09時02分

[20日 ロイター] - <為替> ユーロが対ドルで上昇した。ユーロ圏がブリュッセルで開催した財務相会合で、ギリシャ支援策の4カ月延長で合意したことが追い風となった。

合意が得られたことで、ギリシャが財政破綻やユーロ圏離脱へと追い込まれる切迫したリスクは後退した。チプラス新政権にとっては、長期的な債務軽減策について債権団と協議する時間的猶予が生まれた格好となる。

ソシエテ・ジェネラルのシニア為替アナリスト、セバスチャン・ゲイリー氏は「破滅的な結果から確かに遠のいたようだ」とし、「市場に蓄積されていた圧力を軽減するのに寄与するだろう」と語った。

<債券> 激しい値動きとなる中、国債価格が下落した。ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)がギリシャ支援の4カ月延長で合意したことが背景。

ユーログループはこの日、ギリシャへの支援策を4カ月間延長することで合意。合意が得られたことで、ギリシャの資金が来月にも底を尽き、ユーロ圏離脱に追い込まれるといったリスクが後退したほか、同国のチプラス政権には、長期的な債務軽減策をめぐり国際支援団と協議する時間的猶予が生まれた。

来週は、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が行う金融政策に関する半期に一度の議会証言が注目される。DAデイビッドソンの債券取引バイスプレジデント、メリーアン・ハーリー氏は「来週、ギリシャ問題以上に重要視されるのは、24、25日のイエレン議長の議会証言だ」とし、イエレン議長が何らかの説明を提供することが期待されていると述べた。

<株式> 上昇して取引を終えた。ユーロ圏財務相会合がギリシャ金融支援の4カ月延長で合意し、市場心理が好転した。

ダウ工業株30種は大幅反発し、終値は154.67ドル(0.86%)高の1万8140.44ドルと過去最高値を更新した。S&P総合500種も12.85ポイント(0.61%)高の2110.30と反発し、過去最高値更新で取引を終えた。ダウとS&Pはともに取引時間中の最高値も更新した。ナスダック総合指数は8営業日続伸し、終値は31.27ポイント(0.63%)高の4955.97だった。8営業日続伸は約1年ぶり。

債務交渉の合意で、ギリシャの財政破綻やユーロ圏離脱はひとまず回避された。米国株式市場に上場しているギリシャ・ナショナル銀行(NBG)は21.7%の急騰となった。

<金先物> ギリシャ支援協議をにらんだ動きから不安定で、最終的に反落した。中心限月4月物は前日終値比2.70ドル安の1オンス=1204.90で取引を終了。

引け前にユーロ圏財務相とギリシャが4カ月の金融支援延長で合意したとの報道が伝わり、相場は下落。電子取引で一時1200ドルを割り込む場面もあった。

<米原油先物> 米原油在庫過剰感などが圧迫要因となり、3日続落した。この日納会を迎えた米 国産標準油種WTIの中心限月3月物は、前日終値比0.82ドル(1.60%)安の1 バレル=50.34ドルと、中心限月終値ベースで11日(48.84ドル)以来6営業日ぶりの安値で終了。週間の下落率は4.62%となった。4月物は1.02ドル(1. 97%)安の50.81ドルで引けた。

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