サムスン電子、一段の成長めざし手元現金で買収加速=IR幹部

2015年2月17日(火)14時52分

[ソウル 17日 ロイター] - サムスン電子は今後、保有する560億ドルのキャッシュを買収などに振り向け、一段の成長を目指す方針だ。投資家向け広報(IR)責任者、ロバート・イ氏がロイターのインタビューで述べた。

サムスンは、スマートフォン分野での優位が米アップルに脅かされるなか、2014年通年決算では3年ぶりの減益となった。一方、配当は40%増やしたほか、2007年以来初の自社株買い戻しも実施しており、投資家の間では一層の還元を求める声が上がっている。

投資家の要求に対して、イ氏は、サムスンは成長を重視していると強調。株主は2015年も増配があると期待すべきではないと述べた。

イ氏は「配当などの形で株主に報いることは、企業の責任であり、われわれも努力する所存だ。しかし第1の目標は成長だ」としている。

サムスン電子は過去2年で10件の買収を行っているが、相対的に小規模な案件にとどまっている。一部にはより規模の大きい買収を目指すべきとの声もあり、イ氏は「これまでに培ったノウハウや経験で、将来的には、より大規模な合併買収(M&A)も可能になる」と述べた。

  • 1/1

今、あなたにオススメ

今、あなたにオススメ