最新記事
アメリカ

止まらぬ牛肉高騰、全米で記録的水準に接近中...今後、トランプ関税が追い打ちに?

Beef Prices in US Near Record Highs

2025年3月21日(金)10時50分
ヒュー・キャメロン ジョン・フェン
全米で牛肉価格が異常高騰、背景に供給難と関税リスク Edson Saldaña-Unsplash

全米で牛肉価格が異常高騰、背景に供給難と関税リスク Edson Saldaña-Unsplash

<アメリカの牛肉価格が過去最高に迫っている。供給不足や生産コストの上昇に加え、消費者需要の高まりが価格を押し上げており、インフレ抑制を目指すFRBの取り組みも試される。さらに、トランプ関税の影響が畜産業界に重くのしかかる可能性がある>

アメリカの牛肉価格が供給問題や食品全般のコスト上昇にあおられて、記録的な水準に近付いている。

セントルイス連邦準備銀行の統計によると、100%牛挽肉は2月の平均価格がポンド当たり5.625ドルに達した。1月の5.545ドルに比べるとわずかな上昇だが、前年同月比では10%近く値上がりし、9月につけた史上最高値の5.670ドルに迫る。

牛肉は、食品全般に言えることだが、コロナ禍以来、価格が急騰しており、アメリカ人に人気のたんぱく源がコスト上昇に見舞われている。

鶏卵価格と同様に、牛肉の高騰は、インフレ率を連邦準備理事会(FRB)が目標とする2%に近づけようとして国が苦慮している現状と、牛肉産業が直面する構造的な課題や供給上の制約を物語る。

企業経営
ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パートナーコ創設者が見出した「真の成功」の法則
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

次期FRB議長の人選、来年初めに発表=トランプ氏

ワールド

プーチン氏、欧州に警告「戦争なら交渉相手も残らず」

ビジネス

ユーロ圏インフレは目標付近で推移、米関税で物価上昇

ワールド

ウクライナのNATO加盟、現時点で合意なし=ルッテ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大気質指数200超え!テヘランのスモッグは「殺人レベル」、最悪の環境危機の原因とは?
  • 2
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が猛追
  • 3
    海底ケーブルを守れ──NATOが導入する新型水中ドローン「グレイシャーク」とは
  • 4
    若者から中高年まで ── 韓国を襲う「自殺の連鎖」が止…
  • 5
    「世界一幸せな国」フィンランドの今...ノキアの携帯…
  • 6
    もう無茶苦茶...トランプ政権下で行われた「シャーロ…
  • 7
    【香港高層ビル火災】脱出は至難の技、避難経路を階…
  • 8
    22歳女教師、13歳の生徒に「わいせつコンテンツ」送…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 8
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中