最新記事

LGBT

【写真特集】多様で自由なLGBTの世界へ

2016年9月13日(火)17時00分
PRIDE PHOTO AWARD

<プライド・フォト・アワード大賞「単写真」の部1位 アキン・セリクタス>トルコ当局は6月にイスタンブールで予定されていたLGBTのパレード「ゲイ・プライド」を「治安上の理由」で禁止。 抗議のために少人数に分かれて通りに立った参加者らに対し、機動隊は催涙ガスやゴム弾を使用した AKIN CELIKTAS

<性とジェンダーの多様性をテーマにした国際写真コンテストに寄せられた作品から浮かび上がるのは、世界の様々な場所でありのままの自分を生きる人々の多様で自由な姿だ>

 米最高裁による同性婚の容認に象徴されるように、近年LGBT(同性愛者などの性的少数者)の権利向上は劇的に進んでいる。だが一方で、米フロリダ州でLGBTが集まるナイトクラブを狙った銃乱射事件が起きるなど、反発の動きも激しい。

 そんななか、性とジェンダーの多様性をテーマにした国際写真コンテスト「プライド・フォト・アワード」が7月にオランダで開催され、70カ国398人のフォトグラファーから3600点の作品が寄せられた。

【参考記事】世界に広がるLGBT迫害戦争

 同性愛が禁じられているウガンダのLGBT活動家、日本のトランスジェンダーカップルの食卓――バラエティー豊かな受賞作から浮かび上がるのは、男か女かの二分法に基づく伝統的な考え方ではとうてい説明できない、多様で自由なLGBTの姿だ。そこには、世間の偏見に振り回されることなく、あるがままの自分で生きればいいというメッセージが込められている。

 受賞作は9月10日から10月16日まで、アムステルダム最古の教会として知られる「旧教会」で展示されている。会場に足を運ぶ人はきっと感じるはずだ。結局のところ、LGBTもそうでない人もさほど変わらないのだ、と。


pplgbt02.jpg

<「インサイダーズ・アウトサイダーズ」の部(組写真)1位 ラナ・ヤノスカ>同じ人物でも服装や髪形を変えるだけで男性にも女性にも見える。男か女かの二者択一を前提とするステレオタイプ的な意識を揺さぶる LANA YANOVSKA


pplgbt03.jpg

<「オープン」の部(組写真)1位 ローワン・レネー>ジェンダーアイデンティティーの曖昧さをヌード写真で表現。19世紀生まれの湿板写真の技法と極めて現代的なテーマの組み合わせが異色 ROWAN RENEE

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

米ウクライナ首脳、日本時間29日未明に会談 和平巡

ワールド

訂正-カナダ首相、対ウクライナ25億加ドル追加支援

ワールド

ナイジェリア空爆、クリスマスの実行指示とトランプ氏

ビジネス

中国工業部門利益、1年ぶり大幅減 11月13.1%
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 3
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌や電池の検査、石油探索、セキュリティゲートなど応用範囲は広大
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 6
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 7
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 8
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 9
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 10
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中