World Voice

ミャンマーでエンタメとクリエイトする日々

新町智哉|ミャンマー

様々な民間ミャンマー支援について考える

クーデターから2年になる2023年の2月1日に募集を終了するクラウドファンディングの募集ページより

皆さんこんにちは。
今日は一日停電が無かったのでありがたいなと思うところですが、今のような状況でなければこんなことも考えなかったのかなと思うと複雑な心境です。
私がミャンマーに住みだした2014年の頃は毎日当たり前のように停電していたものです。

ですが、民主化が進み、経済が発展していくにつれいつしか停電の回数も減っていっていました。
コロナの時、ミャンマーもかなり大変な感じではありましたが、それでもクーデターさえ無ければもっとみんなが夢を持って、明るいこの国の将来を目指していけたのだろうなと思うと本当に憤りを感じずにはいられない日々です。

そんなやるせない思いをグッと押し殺して何とか踏ん張りつつヤンゴン生活を楽しんでおります。
こんな時ではありますが、私の生活でも楽しい事や嬉しい事はあります。
最近は時間が出来たら移動中に花売りの子たちから花を買ってバナナを配るという事をしています。

くったくなく笑う子供たちから元気を貰えて、間違いなく生活に困っているであろう彼らに少しばかりですが経済的支援が出来て、なおかつ部屋に良いお花の香りがやってくるという良い事ずくめの自己満足活動だなと自負しています。
今後とも続けていきたいなと思っています。

さて、今回はクーデター以降ずっと続いている(続けざるを得ない)ミャンマー民間支援について思うところを書いていきたいと思います。
先に述べておきますが、民間支援の是非を問うような内容ではありません。
もっと大きな支援を日本政府などが主体で行うべきだとは思っています。
ですがそれを訴える以外の方法も考えないといけません。
厳しい現実を直視しつつどんな事をやっていくべきか、今日出来ることは何かをお伝えできれば良いなと思っています。


一つお知らせをさせてください。

今年も、勿論やっています「ミャンマー言いたい砲台ラヂオ」

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今はミャンマー世論調査の分析結果などの発表に向けて様々なデータを公開し、それについてあれやこれやと話をしています。
世論調査については今月のワールドボイスでも特集をしますので是非発表をお待ちください。
ラヂオは放送後記と合わせてお楽しみいただければと思います。
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それでは本題です。
クーデター以降様々な民間支援活動が産まれました。
皆さんももしかしたら駅前で在日ミャンマーの人たちやその支援者の日本人たちが寄付をもとめて活動している様子などを見られたことがあるかもしれません。

そういった活動は今も続いています。
それぞれの方は自分たちの生活もあります。
在日ミャンマー人の方々は特に生活が裕福という訳ではない人の方が多数です。
それでも様々な無理を通して支援活動を続けなければいけない現実があります。

クラウドファンディングもこれまでに沢山立ち上げられました。
数十万単位のものもあれば、5000万円を超える支援が集まったものもあります。
しかし、間もなくクーデターから2年を迎えようとしている今日において、その民間支援の集まりは目に見えて少なくなっています。

勿論、それ以外の支援資金が充実してきたからではありません。
日本からだけではなく世界から注目が薄れているのかもしれません。
ミャンマーの大変さが日に日に伝わらなくなっているのかもしれません。
ミャンマー以上に大変なところはあるんだという風に考えられているというのが現実なのかもしれません。

事実、世界の問題として、ミャンマー以外でも大変な思いをしている人たちは沢山いると思います。
私自身、その全てに目を向ける事すら不可能だと思っています。
他に目を向ける時間があるのなら、もっとミャンマーに繋がる事に時間を使いたいと思うのが正直なところです。
皆それぞれが大事にすることがあります。

だから、ウクライナ問題しかり、その他、世界に存在する数ある問題の中、ミャンマー以外に注目している人を非難しても仕方ない事だと思っています。
「もっと伝わりさえすれば、伝えなければ」
と歯がゆい想いは続きますが、そうであるからこそ、目の前の自分に出来る事に集中していかないといけないなと考えています。
その一つ一つの小さな行動の先に大きな道が繋がっていることを願っています。

これまで私が可能な範囲でいくつかのクラウドファンディングのプロジェクトを応援してきました。
今日は最後に今私が、直接関わっているものを紹介させていただきたいと思います。

「母国のために力を貸してください!クーデター下のミャンマーに食糧を」
表紙.png


これまで在日ミャンマー人として様々ミャンマー支援を続けられてきたウィンチョーさん、マティダさん夫妻を中心に若手の日本人達が奮闘しているプロジェクトです。

食料支援自体は一時的なものではあるかもしれませんが、僭越ながら私も色々とアドバイスさせていただく中で今後、広がりのある活動にも繋げていきたいなと思っています。
今回、私たちが製作したミャンマーコメディショートフィルム「一杯のモヒンガー」のDVD付対訳脚本をこのプロジェクトに寄贈したところ、ありがたい事にすぐにそのリターンが無くなりました(ご支援いただいた方々に感謝申し上げます)

そこで、新たにその対訳本を追加すると共に、もう一つのショートフィルムのDVDをセットにしてリターンを出させていただきました。
2017年、そして2018年に作ったハートフルコメディの2作品でミャンマーを感じる事が出来ると思います。
その他にも様々なリターンがあります。
是非チェックしていただければ幸いです。
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2作品のトレーラーはこちら。

ミャンマーからまた楽しいエンタメをお届け出来るようになるよう私も負けずに頑張っていきたいと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

それではまた明日。

 

Profile

著者プロフィール
新町智哉

映像プロデューサー。2014年からミャンマー最大都市ヤンゴンに在住。MAKE SENSE ENTERTAINMENT Co.,Ltd. GM。日緬製作スタッフによる短編コメディ「一杯のモヒンガー」でミャンマーワッタン映画祭のノミネートを皮切りに世界各国の映画祭で受賞。起業家、歌手、俳優としてもミャンマーで活動する。

Twitter:@tomoyangon
Instagram:tomoyangon
note:https://note.com/tomoyaan

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