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カリフォルニア法廷だより

伊万里穂子|アメリカ

カリフォルニアは山火事シーズン

Bennymarty-isrockphoto

カリフォルニアに越してきた時は雨季は10月から4月、それ以外の季節は全く雨が降らず、夏も湿度が低くて大変過ごしやすいのがとても気に入っていました。

しかしここ数年異常気象で雨季に全く雨が降らず、初夏から秋まで山火事シーズンと呼ばれるようになりました。毎年、今年は山火事シーズンが長く厳しいものになるでしょう、とお天気のお姉さんがテレビで言うのを見るたびにげんなりするようになってきました。

湿度が低いから全くと言っていいほどいない蚊も、日本の夏が懐かしく羨ましくなってきました。

地面に捨てられたガラス瓶が虫眼鏡の様な役割をしてそんなガラス瓶から火が出て山一つ、町一つが燃え上がるのが日常茶飯事なのです。

毎年夏になると家の周りの枯草を刈り取り、禁止されている花火がそこら中で上がる独立記念日は午前中から自宅のフェンスや屋根に水を撒き、少しでも火事予防のために忙しいです。こんなに乾燥しているのに厳禁されている花火をあげるなんて本当になんて頭の悪いことをするんだろう、と腹立たしいですが、自分の家は自分で守るしかないので、ホースで水を撒いて自衛するしかないのです。

さて2020の雨季は全く雨が降らなかったので、今年はもうそこら中で山火事が火の手を上げています。

そして今年一番驚いたのが、去年の山火事がぶり返して来ている、という事です。

去年の山火事が木の根で土の奥で燃えていて、普通なら冬の雨季の雨で土の中で燻っている火種が消えるはずなのが、今年は全然雨の量が少なくて、その火種がぶり返してきて、また地上に出てきているというではないですか。

まあ驚きました。去年の山火事シーズンもそれはひどい火事がそこら中で起こり、外に出ると色々なところの山火事の煙で外の空の色がオレンジになりました。写真はそのオレンジの空の様子です。

外に散歩に出ることもできない、空気清浄機でも買おうかなと思ってもどこでも売り切れ、という状態でした。

しかし去年の山火事がぶり返すとは驚きでした。

今年も家が無事に焼けないように水撒きをするカリフォルニアからでした。

 

Profile

著者プロフィール
伊万里穂子
大学中退後カリフォルニアに移住。海外で手堅い職業をと思い立ち公務員に。裁判所の書記官になる。勤続18年目たった一人の日本人書記官として奮闘中。ブログ「リフォルニア法廷毒舌日記で日々社会の縮図とも言える法廷内で繰り広げられる人間模様を観察中。著書:「お手本の国の嘘」新潮新書

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