最新記事

性スキャンダル

妻や娘もモノのよう。トランプの女癖はひどすぎる

2018年3月13日(火)17時30分
マリー・ソリス

トランプと不倫関係にあったことを口止めされたポルノ女優、ストーミー・ダニエルズ Eduardo Munoz-REUTERS

<口止め料を返すからトランプとの関係の真実を暴露したい、と言っているポルノ女優ストーミー・ダニエルズとの醜聞など序の口>

ドナルド・トランプ米大統領とポルノ女優ストーミー・ダニエルズ(本名ステファニー・クリフォード)の関係が世間を騒がせている。2人はかつて不倫関係にあり、大統領選前にはトランプ側が口止め料を払っていたとされる。ファーストレディのメラニアは夫とダニエルズの関係について知っていたのか? これまで一切沈黙を守っているのは、知っている証拠だろう。

少なくとも、ニューヨーク・タイムズ紙の論説コラムニスト、チャールズ・M・ブロウはそう考えている。そして、3月11日付け日曜版のコラムでは、「メラニアは知っていた」という見出しを掲げ、トランプの不倫疑惑を取り上げた。

ブロウは、トランプが2006年から2007年にかけてダニエルズと関係を持ち、妻でファーストレディのメラニアを裏切っていたとされる報道について、「実を言うと、私が何よりも気になるのは不倫のことではない」と書いている。ブロウに言わせれば、それは彼らの問題だという。ならば、一番気になるのは何なのか?

「メラニアが、夫がどんな男かを十分わかっていたことだ」

ブロウの指摘によると、トランプがダニエルズと関係を持ったとされるのは、彼がほかにも破廉恥な行動を取っていた時期と重なる。メラニアと結婚して約9カ月後の2005年9月、テレビ番組「アクセス・ハリウッド」に出演したときには、スターなら女性に何をしても許されると自慢する発言が録音されている。

結婚当初から本性を表していた

メラニアは当時、妊娠中だった。その翌年、ダニエルズとの関係が始まったとされる時期の数カ月前には、トランプの口から、「イヴァンカが自分の娘でなかったらデートしていた」という、悪名高い発言が飛び出した。

トランプは、2004年の結婚当初からメラニアに対して本性を表していたのだ。

たとえメラニアが最初は夫の浮気に気づいていなかったとしても、今は違う。メディアでは、ダニエルズとの不倫や、トランプとの関係を口外しないとする合意に彼女が署名したことなどが盛んに報じられている。

さらに、ダニエルズはその合意の無効を求めて訴訟を起こしており、それに関する質問がホワイトハウスに押し寄せている。ダニエルズは3月12日には、疑惑について自由に発言したいとの理由で、口止め料の返却を申し出ている。

#MeToo運動のなか、トランプが19人もの女性からセクハラを訴えられていることも忘れてはならない。

トランプとファーストレディの夫婦関係に関して、世間はつねに強い関心を示してきたが、ダニエルズを巡る疑惑の発覚により、夫妻にはこれまでにないほどの好奇の目が注がれている。

今年1月、トランプ夫妻が13回目の結婚記念日を迎えたまさにその日、メラニアは、スイスで開催されている世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席中のトランプに合流する計画をキャンセルした。ダニエルズのことが原因ではないか、という噂が広がった(メラニアの広報担当者は否定する)。

メラニアはなぜ別れないのか理解に苦しむ、とブロウは書く。「2人の間に何か了解があるのか、感情的に融通が利くのか、経済的な依存のせいか」

女性をモノのように扱うトランプは人間として下の下なのに、とブロウは言う。

(翻訳:ガリレオ)

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

世界の大富豪の財産相続、過去最高に=UBS

ワールド

米政権、燃費規制緩和でステーションワゴン復活の可能

ビジネス

中国BYD、南アでの事業展開加速 来年販売店最大7

ワールド

インド中銀、0.25%利下げ 流動性の供給拡大
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させられる「イスラエルの良心」と「世界で最も倫理的な軍隊」への憂い
  • 3
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 6
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 7
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 8
    「ロシアは欧州との戦いに備えている」――プーチン発…
  • 9
    見えないと思った? ウィリアム皇太子夫妻、「車内の…
  • 10
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 4
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 7
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 10
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中