がんの診断と見過ごされていた「感染」

ジェイコブセン(43歳)は、6人の子供を育てる専業主婦。本誌の取材に対し、乳がんの中でも最も一般的な「浸潤性乳管がん(IDC)」と診断されたことを明かした。アメリカがん協会によれば、乳がんの約8割がこのタイプに分類されるという。

血液検査でジェイコブセンの体内に細菌感染の兆候が見つかったことをきっかけに、担当の自然療法医は歯科での精密検査を勧めた。その後の高度な画像診断により、根管治療を受けた2本の歯が膿瘍(のうよう)を起こしており、歯の根の下には「黒く大きな空洞」が確認されたという。

問題の歯は10月13日に抜歯された。処置後、口腔外科医は「画像で見えていた以上に感染が広がっていたので、抜いて正解だった」とジェイコブセンに伝えたという。

ジェイコブセン自身もこう語っている。「歯を抜いてから、体調が明らかに良くなりました。本当に、体が『やっと取り除いてくれた』と喜んでいるようです」

口腔感染が免疫系に与える影響

ジェイコブセンは、診断を受ける前から根管治療済みの歯の下あたりに、ときどき「ふくらんだような」「ぶよぶよとした感触」を感じることがあったと話している。ただ、痛みがなかったため、夜間の歯ぎしりや食いしばりによる炎症だと思い込んでいたという。

ジョーゲンセンはこう指摘する。

「ほとんどの人は、口の中に細菌感染が起きているなんて気づきません。根管治療をすると歯の神経が取り除かれるので、何か異常があっても痛みが出ないんです。見た目には正常に見える歯でも、その内部では細菌や毒素が潜んでいて、静かに血流へ漏れ出していることがあります」

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がん治療でも「歯の感染症」のリスクは高まる