5月末になって、ペルージャでは、野山でアカシアに続いて、エニシダやクチナシ、野バラが花盛りとなりました。今なお真っ赤なひなげしが咲き、自生の蘭もまだあちこちで目にします。

 花の美しい今の季節に、イタリアでは、イネ科の草やマツ科の樹木、オリーブやイラクサなどの花粉の飛散で苦しむ人が大勢います。感染下にあった去年とおととしの春には、外出・移動規制やマスクの使用で、症状が抑えられていたのに、今年は自由に外出できて、マスクも屋外では不要となったこともあり、2年ぶりにかつてのように花粉症の症状が出て、困っている人も多いとのことです。

 上の記事によると、今年は、例年に比べて雨がひどく少ない時期が長く続いていて、大気中の花粉濃度が高いままであるために、花粉症の症状が悪化しがちであるとのことです。また、大気汚染があると、花粉が飛散しやすい上に、肺の奥深くまで届きやすくなるそうです。

 イタリアでは、大人では5人に1人、30歳未満では4人に1人に、花粉症の重い症状があるとのことです。そして、今の時期にイタリアで最もよく見られる症状は、イネ科植物の花粉によるアレルギー性鼻炎で、人口の10〜15%が患っているとのことです。

 記事中、医師は、気候変動によって、花粉放出期が年々長くなっている上に、放出される花粉の量もまた年々倍増しているというNature誌の研究を引用し、さらに別の研究によると、イタリア中で見られるイラクサ科のヒカゲミズは、23年間に、花粉放出期が3か月も長くなったと語っています。

 一方、このミラノの地方版の記事によると、人口の30〜40%が花粉症の深刻な症状に苦しみ、そのうち35パーセントは喘息の症状さえあるそうです。

 5月には、ポプラの綿毛が飛んで地面に積もるのですが、綿毛そのものはアレルギー源にはならないものの、ちょうどその頃に飛散量の多いイネ科植物などの花粉を、綿毛が運んで媒介してしまうために、花粉症の症状が引き起こされることがあるのだとは、以前にも読んだことがありましたが、今回調べた記事にも、そうと書いたものがありました。それだけ、ポプラの綿毛そのものが花粉症の引き金になると考える人が多いということでしょう。

 というわけで、日本に暮らしていた頃から、花粉症を患っているわたしは、イタリアでも、冬の終わりから春にかけて、ハシバミやイトスギの花粉で苦しみ、4月になってようやく症状に困らなくなったと思ったら、5月に入ってまた、イネ科植物や松の花粉のために、目のかゆみやくしゃみ、鼻づまりの症状が出るようになってしまいました。

 夏が近づくと症状がぶり返すのは例年のことなので、幸い、継続して食事療法・薬草療法を行なっていたため、ステロイド系の薬を使わなくても、症状が軽くて済んでいるのでありがたいです。揚げ物や白砂糖、乳製品やアルコールなど、花粉症の症状を緩和するためには避けた方がいい食品は、皆と集まって食べるとつい口にしがちですが、もうしばらくは松の花粉も飛散が続くため、気をつけるつもりでいます。