アフガニスタンのタリバン暫定政権は1日、首都カブールでパキスタン軍機に防空攻撃を実施していると発表した。爆発のほか銃撃も発生したという。米国とイスラエルによるイラン攻撃に加え、地域の不安定度が一段と高まっている。
パキスタンは26日夜から27日朝にかけて、アフガンの主要都市のタリバン拠点を攻撃し、同国と「戦争」状態にあると宣言した。
パキスタンがタリバン暫定政権拠点に攻撃したのは初めて。戦闘が長期化する懸念が高まっており、カタールやサウジアラビアを含む周辺国が自制を呼びかけ、停戦仲介の支援を申し出た。
ロイター関係者によると、カブールの一部では夜明け前に爆発音が響き渡り、その後銃撃が断続的に発生。攻撃対象や死傷者の有無は分かっていない。
タリバン政権のムジャヒド報道官は「カブールではパキスタン軍機に対する防空攻撃が実施された」と述べた。パキスタン首相府などはコメント要請に応じなかった。
両国の対立を巡っては双方と国境を接するイランが対話促進の仲介を申し出ていたが、2月28日にイスラエルと米国による攻撃を受け、最高指導者のハメネイ師が死亡した。
パキスタンは、パキスタン国内で反政府活動を行っているとされるイスラム武装組織パキスタン・タリバン運動(TTP)をアフガン側がかくまっていると主張しているが、タリバンは否定している。
パキスタン治安当局筋によると、「ガザブ・リル・ハク(真実への怒り)作戦」は進行中で、アフガン側の哨戒所やキャンプを破壊したという。
両国は今回の衝突で十数人の死者が出たとそれぞれ発表している。

米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由