最新記事
韓国

韓国ユン大統領、戒厳令の正当性主張「弾劾であれ捜査であれ堂々と立ち向かう」 与党代表「内乱を自白、弾劾賛成を提案」

2024年12月12日(木)12時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
12日午前、国民向けの談話を発表するユン大統領

国民向けの談話を発表するユン大統領 KBS News / YouTube

<沈黙を破って出た言葉は徹底抗戦だった>

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は12日朝、大統領室で対国民談話を発表。「弾劾であれ捜査であれ、これに堂々と立ち向かう」と明らかにした。与党・国民の力は、当初はユン大統領の下野と首相による大統領職の代行で乗り切ろうとしていたが、今日のユン大統領の談話を受けて韓東勲(ハン·ドンフン)代表は「弾劾賛成を提案する」と発表。弾劾成立は不可避となりつつある。韓国メディアKBS、MBC、SBSなどが一斉に報じた。

ユン大統領「戒厳令は野党の反国家的な弊害を知らせるため」

ユン大統領は対国民談話で「今回の戒厳宣言と関連して法的、政治的責任問題を回避しないとすでに申し上げた」として明らかにした。

ユン大統領は「私は大統領就任以来、これまでただ一瞬も個人的な人気や大統領の任期、地位保全にこだわってきたことはない」としたうえで、「地位保全の考えさえあれば、国憲紊乱(びんらん)勢力とわざわざ立ち向かって戦うこともなかったし、今回のように非常戒厳を宣布することはなおさらなかっただろう」と述べた。

さらに「5年の任期の座を守ることだけにこだわって、国家と国民に背を向けることはできなかった」と強調した。

ユン大統領は続いて、「巨大な野党が偽りの扇動で弾劾を急ぐ理由は何か。巨大野党代表の有罪判決が迫ると、大統領の弾劾を通じてこれを回避し、早期大統領選挙を行おうとすること、ただ一つ」と述べ、最大野党の共に民主党とイ・ジェミョン代表を批判した。

ユン大統領は「国家システムを崩してでも自分の犯罪を覆い、国政を掌握しようとしている」としたうえで、「これこそ国憲紊乱行為だ」と批判した。

編集部よりお知らせ
ニュースの「その先」を、あなたに...ニューズウィーク日本版、noteで定期購読を開始
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

英中銀が金利据え置き、量的引き締めペース縮小 長期

ワールド

台湾中銀、政策金利据え置き 成長予想引き上げも関税

ワールド

UAE、イスラエルがヨルダン川西岸併合なら外交関係

ワールド

シリア担当の米外交官が突然解任、クルド系武装組織巡
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 2
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 3
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 4
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 5
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 7
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 8
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 6
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中