テイラー・スウィフトのハリス支持声明、大統領選の行方に影響与えるか
世界的な人気歌手のテイラー・スウィフトさん(写真)が米大統領選挙で民主党候補のハリス副大統領を支持すると表明したことで、ハリス陣営は若い有権者の支持を得ることへの期待が高まったかもしれない。だが著名人の支持は選挙に違いをもたらすだろうか。ニューヨークで11日撮影(2024年 ロイター/Andrew Kelly)
世界的な人気歌手のテイラー・スウィフトさんが米大統領選挙で民主党候補のハリス副大統領を支持すると表明したことで、ハリス陣営は若い有権者の支持を得ることへの期待が高まったかもしれない。だが著名人の支持は選挙に違いをもたらすだろうか。
米国では若年層の有権者登録が減少しており、まず登録してもらうことがどちらの陣営にとっても最初の課題となる。
2020年の大統領選で民主党のバイデン大統領が当時現職だったトランプ前大統領に勝利した際は、若い有権者が決定的な役割を果たした。タフツ大学のデータによると、バイデン氏は18─29歳の有権者の約61%の票を獲得し、トランプ氏の36%に大きな差をつけた。
しかしそれ以降は18─29歳の有権者登録者が36州で大幅に減少した。若者の登録が依然大きな課題と指摘されている。
モーニング・コンサルトによる23年の世論調査では、スウィフトさんのファンを自認する人の55%が民主党支持者で、45%が28─43歳のミレニアル世代だった。
スウィフトさんは10日、「24年の大統領選でハリス氏に投票する。私が信じる権利と大義のために闘っているからだ」とインスタグラムに投稿。2億8400万人のフォロワーに対し、有権者登録し誰に投票するか自分で選択するよう呼びかけた。
スウィフトさんの投稿には1040万件の「いいね!」が集まった。政府報道官によると、有権者登録や投票手続きなどに関する情報を提供する「vote.gov」には、スウィフトさんがウェブサイトのアドレスをシェアしてから24時間で40万5999人が訪れた。
ハリス氏の側近は、スウィフトさんが出身地で激戦州でもあるペンシルべニア州での集会に参加するなど、積極的に選挙活動を行ってくれることを望んでいると述べた。
スウィフトさんがハリス氏を支持することは事前に聞いておらず、トランプ氏とのテレビ討論会終了直後にインスタグラムへの投稿で知ったという。